三方良しの出版戦略—著者・出版社・世の中が喜ぶ仕組みのつくり方
■本を出版する前に市場を俯瞰すると、
毎日200冊の新刊が生まれ、全国には約8,000店舗の書店があり、返本率は約4割——。
そんな中で、どう戦えばいいのか?
本を出版して勝つ戦略とは何か?
私は以前にも重版を達成した著者として、
そして今回の書籍を著者自身がどうマーケティングするか——
その心得をブログにまとめました。
「偉そうに何を書いているんだ」と思いながら読んでいただいても構いません。
厳しい市場で戦うために
毎日200冊の新刊が生まれ、返本率は4割。
ただ「出す」だけでは、本はすぐに埋もれてしまいます。
だからこそ、著者・出版社・そして読者を含む世の中が喜ぶ“三方良し”の仕組みを本気で考えました。
この挑戦は、あなたの応援があって初めて成立します。
まず、それぞれの立場を考えてみます。
書店には、仕入れた理由がある
取次会社には、本を扱う理由がある
出版社には、著者をプロデュースする理由がある
著者には、本を出す理由がある
それぞれの思いがありながらも、出版を皮切りに各々の営業・販売活動は進んでいきます。
■日本独自の出版商流
出版社を「本のメーカー」と考えると、日本では出版社と書店の間に取次会社が存在します。
これは海外市場とは大きく異なり、海外では出版社が書店と直接契約するのが一般的です。
こうした商流を理解し、市場の全体感を肌で感じながら、著者がどうマーケティングを動かすか——そこに醍醐味があります。
■私の出版スタイル
私の場合、クラウドファンディングをする前に、すでに著作は完成しています。
そして「初版を必ず売り切る自信がある」ことが前提です。
有名作家ではない私の場合、まずは身近な方々に50冊を届けられるかどうかに賭けます。
これが意外と難しい。だからこそ、買っていただけるなら感謝しかありません。
さらに、その50冊を関係者へ著者自身の手で渡し切ることがポイントです。
この50冊+もう50冊、合計100冊をやり切れる見込みが立ち、なおかつ「素晴らしい本を世の中に出せそうだ」と思えたとき、出版に踏み切ります。
■売れる本の条件
良い本とは、世の中で求められている本。
身近な人が「欲しい」と思える本であり、著者の人生や経験を体系的にまとめ、多くの人が手に取りたくなる本です。
著者自身が「これは売れる」とイメージできれば、世の中に求められる可能性が高い。
質的にも量的にも、オンリーワンで絶対的なものを作り上げ、本が完成したら——
現代の潮流は「著者自身が売る」こと。
有名作家でない限り、著者が自ら売れ続ける仕組みを作る必要があります。
■「丸わかりインバウンド戦略」の場合
私の著書『丸わかりインバウンド戦略』は、以下の理由で勝ち筋が見えました。
アフターコロナでインバウンド戦略を体系的に学べる書籍が存在しなかった
出版されていても、広告会社や旅行代理店勤務の方による書籍ばかりだった
現場に寄り添い、日本の産業を根本から変える視点を持つ本がなかった
加えて、私は全国でインバウンドセミナーを講演し、事業者の“勘所”を理解しています。
さらに、インバウンドマーケティングを裏付ける40カ国以上の渡航経験も決め手でした。
このように、仕組みの中で戦えば勝てる可能性は高いと考え、出版に踏み切りました。
■最後に
著者が自分の本をどう売るか——ここではあえて詳しく書きません。
気になる方は個別にお問い合わせください。
一つ言えるのは「全体の企画を自分でプロデュースし、プロジェクトを成功に導くこと」です。
三方良し——つまり、出版社・取次会社・著者が儲かる仕組みをデザインし、世の中が良くなる。
これこそが、私の考える出版戦略です。
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長文、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
長谷川