【長谷川代表インタビュー・特別寄稿】なぜ、英語研修をしても現場は沈黙するのか？売上20%アップ（※）を実現した「カタカナ英会話」の裏戦略

2025年11月28日

なぜ、英語研修をしても現場は沈黙するのか？売上直結の「カタカナ英会話」インバウンド戦略

「従業員に英語研修を受けさせたが、現場で全く使っていない」
「外国人観光客は増えたが、客単価が上がらない」

全国の商工会議所や自治体で講演を行う中で、多くの経営者様から聞く切実な悩みです。株式会社JETTA代表の長谷川雄一郎です。

私が開発・提唱する「カタカナ英会話」は、単なる語学学習法ではありません。これは、現場のスタッフが「自信を持って話し、売上に直結させる」ための、心理的かつ戦略的なメソッドです。

今回は、私が支援した坂出市や加賀商工会議所での具体的な事例を交えながら、「正しい英語」を捨て、「通じるカタカナ英語」を選ぶことが、いかにして御社のインバウンド戦略を成功に導くのかをお話しします。

1. 現場の沈黙は「正しい英語の呪縛」から生まれる

多くの企業が導入する英語研修は、スタッフに「完璧な発音や文法」を求めがちです。しかし、これがインバウンドの現場では致命的な悪循環を生みます。

「間違えたら恥ずかしい」という恐怖心が生まれる。

外国人客を前にすると、心理的ブロックが働き、つい笑顔が消え、言葉が出なくなる。

結果、「おもてなしの心が伝わらず、コミュニケーションの機会を逃す。

私は、まずこの心理的ブロックを破壊することから始めます。それが「カタカナ英会話」の真髄です。

「発音なんて気にしなくていい。あなたの知っているカタカナを、自信を持って、大きな声で読むだけで、必ず通じます」

スタッフが「通じる」ことを体感し、自信を取り戻した瞬間、彼らは自発的に話しかけるようになり、接客の質が劇的に向上します。

2. 「今ある資産」をデータで高付加価値化する戦略

インバウンド対策は、コストをかけて新しい設備や人材を導入することではありません。私の著書『丸わかりインバウンド戦略〜この一冊で旅マエ・旅ナカ・旅アトをまとめて攻略！〜』でも一貫して主張していますが、成功の鍵は「今ある地域資源」と「今いるスタッフ」のポテンシャルを最大限に引き出すことです。

私がコンサルティングで最も重視するのは、「データに基づいた戦略立案」です。

事例：香川県坂出市・石川県加賀市での実績

研修を始める前、必ず「滞在分析データ」をチェックします。

どの国・地域からのお客様が多いのか？（例：台湾、欧米）

彼らの平均滞在時間や消費行動の傾向は？

これらのデータから、「彼らが本当に求めている情報」を特定し、それを現場スタッフが「自分の言葉（カタカナ英語）」で提供できるように落とし込みます。

例えば、老舗旅館の仲居さんが、地元の特別な酒をセールスする場面。流暢でマニュアル通りの説明より、「Kore wa, Local Sake! Very, very good!（これは地元の酒！とっても美味しいですよ！）」と、笑顔と自信を持って伝える方が、圧倒的に追加注文（アップセル）に繋がります。これは、「通じること」を最優先したJETTAのメソッドが、お客様との「心の距離」を縮めるからです。