【一期一会を、使い捨てにしない】
先日、広島で鉄板を挟んで一人のオーナー様と語り合いました。 お店は連日、海外からのお客様で満席。しかし、オーナー様の表情はどこか晴れませんでした。
「長谷川さん。みんな『美味しい』と言って帰っていく。でも、それで終わりなんだ。これじゃあ、ただの作業じゃないか……」
その言葉に、私は深く共感しました。 今の日本、特に飲食や宿泊の現場は、押し寄せるインバウンドの波を「さばく」だけで精一杯です。でも、あなたが魂を込めて作った一皿や、整えた客室の価値は、そんな「消費」で終わっていいはずがありません。
1. 「背中で語る」を、言葉で少しだけ助けてあげる
日本の職人は、背中で語ります。それは美しい文化です。 でも、言葉が通じない海外のお客様には、その「無言のこだわり」が、時に「距離感」として伝わってしまう。
私が「カタカナ英会話」を広めているのは、流暢な英語を話してほしいからではありません。 「この醤油は、うちの近所の蔵で100年守られてきたものなんだ」 その一言を、勇気を持って伝えてほしいからです。
たった数秒のやり取りが、スタッフの表情を変え、お客様の「美味しい」を「感動」に変えます。カタカナでいいんです。その一歩が、現場に「誇り」を取り戻します。
2. 「また会おう」と言い合える関係を、仕組みにする
商売人として、一番嬉しいのは何でしょうか? それは「美味しかった」の言葉以上に、「また来たよ」と再会できることではないでしょうか。
マクロな視点で言えば、これを「LTV(生涯価値)」と呼びます。でも、現場の言葉で言えば、それは「世界中に親戚を作るようなものです。
その場でSNSで繋がり、近況を送り合う。
帰国後も、「あの味が忘れられない」という人のために、ソース一本、ヘラ一本を届けられるECサイトがある。
お店や宿を「ただの場所」ではなく、世界へ続く「入り口」に変える。それが、私が提唱するインバウンド戦略の正体です。
【あとがき:香川の拠点から日本中の「本物」へ】
私はサカビズ(坂出ビジネスサポートセンター)という公的な場でも、日々多くの経営相談に乗っています。そこで感じるのは、日本の地方には、世界が驚くような「本物」がまだ山ほど眠っているということです。
2026年、円安や人口減少に不安を感じる必要はありません。 「現場を動かす言葉」と「世界と繋がる戦略」。 この二つがあれば、あなたの商売はもっと強く、もっと楽しくなります。
感じた「違和感」を、未来への「希望」に変える。 軍師として、そして同じ商売を愛する人間として、私はあなたの隣で戦い続けます。