【長谷川雄一郎の越境EC戦略】円安を最強の武器にする中小企業の「海外販路開拓」 — Amazon・eBay活用からリスク管理まで、失敗しない「旅アト」戦略の全貌
「円安で仕入れコストが上がって苦しい」 「インバウンド客は増えたが、帰国後のリピートに繋がらない」
経営者の皆様、円安を「コスト増の要因」とだけ捉えていませんか? 株式会社JETTA代表の長谷川雄一郎です。
私はこれまで、全国の商工会議所や企業で「インバウンド戦略」を指導してきましたが、実はインバウンドと対になる「もう一つの柱」こそが、企業の利益を爆発的に伸ばす鍵となります。
それが、「越境EC(海外への直接販売)」です。
先日、鹿児島商工会議所で開催したセミナーでも、多くの経営者様から「越境ECはハードルが高いと思っていたが、これなら明日からできる」と熱い反響をいただきました。
本コラムでは、セミナーでお話しした内容をベースに、中小企業がリスクを抑えて「外貨」を稼ぐための具体的な越境EC戦略を、包み隠さず公開します。
1. なぜ今、地方の中小企業こそ「越境EC」なのか?
「越境EC」と聞くと、大企業の戦略だと思われるかもしれません。しかし、私は「中小企業こそ、今すぐ始めるべき」だと断言します。理由は2つあります。
理由1:円安は「海外セール」と同じ
現在(2025年)、歴史的な円安水準が続いています。これは海外のお客様から見れば、日本の高品質な商品が「毎日30〜50%OFF」で売られているのと同じ状態です。何もしなくても、価格競争力が圧倒的に高いのです。
理由2:「旅アト」消費を取りこぼしている
日本を訪れた外国人観光客は、帰国後も「日本の商品」を欲しています。 彼らが帰国した後に商品を届ける仕組み(越境EC)があれば、一度の接客が「一生の顧客」に変わります。 インバウンドでファンを作り、越境ECでリピートさせる。この循環を作れる企業だけが生き残ります。
2. 「英語ができない」「システムが高い」の誤解を解く
セミナー後のアンケートで最も多かったのが、「自社サイトを作るのは大変そう」「英語対応が不安」という声でした。 ここには大きな誤解があります。
成功の近道は「Amazon」と「eBay」に乗っかること
自社で越境ECサイトを構築する必要はありません。すでに世界中の人が集まっている巨大プラットフォーム(Amazon、eBayなど)に出品するだけで良いのです。 これなら、初期投資を数万円〜数十万円に抑え、集客の手間もゼロでスタートできます。
英語は「ツール」と「心」で解決する
商品説明や顧客対応に、完璧なビジネス英語は不要です。 今のAI翻訳ツールは極めて優秀ですし、何より重要なのは「Thank you for buying from Japan!(日本から買ってくれてありがとう!)」という、短いけれど心のこもったメッセージです。 私の提唱する「カタカナ英会話」の精神は、デジタルの世界でも通用します。
3. 失敗しないための「リスク管理」と「商材選び」
もちろん、すべてが簡単にいくわけではありません。セミナーでは、あえて「難しい商材」についてもお話ししました。
冷凍食品・生鮮食品のハードル
「日本の美味しい食を届けたい」という相談をよく受けますが、冷凍・冷蔵品の海外発送は、物流コストと検疫のハードルが極めて高いのが現実です。 まずは、「常温保存可能」「賞味期限が長い」「壊れにくい」商品からスモールスタートし、ノウハウを蓄積することを推奨しています。
具体的な「勝ち筋」を見つける
例えば、地方限定の工芸品、日本独自のアニメグッズ、あるいは「切れ味抜群の爪切り」のような日用品。 海外のお客様が「わざわざ日本から取り寄せたい」と思う価値は、意外なところに眠っています。
4. 「インバウンド(旅ナカ)」×「越境EC(旅アト)」の相乗効果
越境ECで商品が売れ始めると、面白いことが起きます。 「商品を買ってファンになった外国人が、次はあなたのお店に来たくなる」のです。
つまり、越境ECは最強のインバウンド集客ツールにもなり得るのです。
逆に、お店に来たお客様にQRコードカードを渡し、「帰国後もここで買えますよ」と案内すれば、その場で売れなくても将来の売上になります。
この「インバウンド」と「越境EC」を分断せず、一つの戦略として統合すること。 これこそが、私がコンサルティングで最も重視しているポイントです。
5. 経営者様へ:まずは「リスクゼロ」の相談から
越境ECもインバウンドも、やるべきことはシンプルですが、最初の一歩には勇気が必要です。
「自社の商品が海外で売れるのか?」 「何から始めればいいか分からない」
そんな経営者様のために、現在、長谷川雄一郎による「オンライン個別相談会」を実施しています。
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